MATERIAL
豊かな土地で育った本場のサツマイモ
豊かな土地で育った本場のサツマイモ
池田湖の対岸に見える「薩摩富士」開聞岳の麓はサツマイモの栽培に適し、古くからサツマイモの名産地として知られています。
指宿酒造で使用しているサツマイモは開聞岳山麓一帯の麓に広がる豊かな土地で栽培された本場のサツマイモです。
PROCESS
良質な水の源泉と新鮮な早堀り芋の迅速な調達。
大自然の恵を活かした本格芋焼酎の製造工程をご紹介します。
“芋どころ”としてのプライドを胸に、
日夜、より良い焼酎を追い求め焼酎造りに励んでいます。
麹作り
麹作り
良質な原料米を洗い蒸す。これを冷まし種麹を混ぜて「麹」をつくります。
一次仕込み
一次仕込み
「麹」に酵母と綺麗な水を加え、熟成させ一次もろみをつくります。
さつま芋処理
さつま芋処理
さつま芋を一つ一つ丁寧に選別し、蒸し、冷まし破砕します。
二次仕込み
二次仕込み
一次もろみに破砕したさつま芋と水を加え8日から9日発酵させ二次「もろみ」をつくります。
蒸留
蒸留
二次「もろみ」に蒸気を吹き込み沸騰させます。 そこで吹き上がった蒸気を冷ましたものが原酒です。
貯蔵・熟成
貯蔵・熟成
原酒を貯蔵タンクに移し、熟成させます。
瓶詰・出荷
瓶詰・出荷
熟成した原酒をブレンドし、割水し丁寧に瓶詰めします。仕上がった商品は全国へ出荷されます。
本格焼酎は「蒸留酒」だから
蒸留酒は、ワインや日本酒、ビールなどの「醸造酒」と違い、蒸留という過程を通しています。原材料からアルコールと香りの成分だけを抽出しているため、原料由来の糖質やプリン体は含まれていません。
ビールやワインに比べ、低カロリー
お酒は飲みたいけれど、糖質の摂りすぎには気をつけたいとお考えの方には特におすすめです!
体づくりや、健康管理に気を使う方へも。ただし飲み過ぎには気をつけて適量でお楽しみください。
原料由来の香りと甘み
原料に糖度の高いさつまいもを使用していても、蒸溜工程を経て糖分は抽出されません。そのため完成した芋焼酎は糖質ゼロですが、さつまいも特有の甘味やが上品な香りが感じられます。
ROOTS
焼酎のルーツ
焼酎(蒸留酒)の歴史は、古代のエジプトやアラビアにさかのぼると考えられています。 日本への伝来は、主にタイなどを経由する東南アジアルート、琉球(沖縄)など南西の島々づたいルート、中国・華南周辺から中国大陸・朝鮮半島を経由するルート、の3ルートがあります。現在はこれらルートの複合が有力とされています。
鹿児島のシラス台地という唐芋栽培に適した土地柄もあって、急速に唐芋焼酎作りが広まりました。鹿児島県伊佐市の郡山八幡神社には、永禄2年(1559年)に補修が行われた際に大工が残した「焼酎も振る舞わないケチな施主だ・・」という内容の落書きが伝わっており、焼酎の飲用について日本国内に残る最古の文献となっています。
前田利右衛門は、江戸時代中期に琉球から日本にサツマイモを持ち込んだ人物。出生年は不明で、職業は農民とも漁夫とも言われ、今でも多くの謎が残されています。利右衛門は武士ではないので当時は苗字がなく、明治時代以降に子孫が前田姓を名乗ったことから、「前田利右衛門」の名が定着しています。
指宿市山川岡児ケ水出身の利右衛門は、宝永2年(1705年)に水夫として琉球に渡った際、現地の人々が食べている珍しいイモを郷里へ持ち帰りました。これがサツマイモです。
ちなみにサツマイモはメキシコを中心とする熱帯アメリカで生まれ、コロンブスがアメリカ大陸を発見(1492年)した後、ヨーロッパ、東南アジア、中国、琉球へと伝わりました。
利右衛門は持ち帰ったサツマイモを研究して工夫を重ねて育て方を確立し、種芋や苗を周辺の農民に配給しました。
当時、山川の土地はたび重なる開聞岳の噴火により火山灰土壌になっていました。アワやソバなどの雑穀しか育たない条件下、しかも台風の常襲地でもある山川で、火山灰にも台風にも強いサツマイモは理想的な作物。
山川の人々はサツマイモのことを「唐(中国)から来たイモ」という意味で「カライモ」と呼び、最新の作物として多く栽培するようになりました。そのおかげで江戸時代に幾度となく訪れた飢饉の際も、山川では命を落とす人はいなかったといいます。
やがてサツマイモの評判は、薩摩藩や幕府にまで知れ渡るところとなり、幕府はこれを全国に広めることにしました。この普及に尽力したのがかの有名な青木昆陽(1698〜1765年)です。このときに「薩摩からもたらされたイモ」ということで「サツマイモ」という呼び名が全国に定着しました。
こうして利右衛門は農業功労者となりましたが、琉球に渡る際に遭難して死亡したと言われています。彼の死後、村人たちはその功績を讃えるためにお金を持ち寄り、供養堂を建てました。それが「カライモ神社」として親しまれている徳光神社です。
徳光神社ではサツマイモが収穫される10月に「からいも祭り」を開催し、本格焼酎「利右衛門」も奉納されています。
サツマイモの伝来には諸説があり、不明な部分も多いのが現状です。でも、民間人が持ち込み、栽培したということにおいては、利右衛門の右に出る人はいないでしょう。
南薩摩は
全国有数の「芋どころ」
日本一の収穫量を誇る鹿児島県。特に南薩摩は全国でも有数の「芋どころ」。温暖な気候と豊かな自然環境の中、太陽の光をいっぱいに浴びてすくすくと育ったサツマイモは、焼酎の原料用として、また青果用として非常に高い評価を受けています。
そんなサツマイモの聖地・指宿に蔵を構える指宿酒造株式会社では、地元の農家に委託してつくられたサツマイモを使用しています。「芋どころ」としてのプライドを守りながら、自然にも人にもやさしく。
本格焼酎「利右衛門」に使われているイモは、こだわりがたくさん詰まったサツマイモなのです。
PROOF OF QUALITY
薩摩焼酎宣言
私たち鹿児島の焼酎製造者は、薩摩の伝統、文化として継承されてきた芋焼酎に対して、WTO加盟国間の国際的な知的所有権の保護規定であるTRIPS(トリプス)協定に基づき、地理的表示として「薩摩」が厳格な 条件の下に認められたことを誇りに思います。 世界の酒で、地理的表示が認められているのは、ワインのボルドー、シャンパーニュ、ブランデーのコニャ ック、ウイスキーのスコッチ、バーボン等があります。このような世界のブランドと同じく、「薩摩」と表示できる意味を大切に受け止め、次のことに取り組んで いきます。
ふるさと認証食品(Eマーク)制度
Eマークは、下記の英語の3つの頭文字を食品の「品」に図案化したもので、「良い品(イイシナ)」であることを表しています。また、地域の原材料の良さを活かしてつくられた特産品に、都道府県がつける共通のマークです。
県内のふるさと認証食品には以下のものがあります。
いも焼酎、芋かりんとう、梅干し、調味梅干し、海水塩、黒豚みそ、ごま油、なたね油、さつまいもチップス、のり佃煮、寒干したくあん漬け、きんかん漬け(甘露煮)、たけのこの水煮、すもも果実飲料、地鶏みそ、きびなごの乾製品・調味加工品、かつお腹皮加工品など。
・ 優れた品質
Excellent Quality
・ 正確な表示
Exact Expression
・ 地域の環境と調和
Ecology
「Eマーク」とは?